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阪神・淡路大震災のマグニチュード7.3に較べれば、このクライストチャーチ地震のマグニチュード6.3はそれほど大きくはなく、2009年8月11日の駿河湾地震のマグニチュード6.5(最大震度6弱)で死者1人だったことを考えるとこの程度の地震で鉄筋コンクリート構造のビルがこれほどまでに大きく崩壊するのは異常であり、今後その究明が必要です。

ニュージーランドは先進国であり地震国ですから耐震設計が求められているはずです。崩壊したビルの設計、建築関係者の見解がメディアに取り上げられていないのは納得できません。私が住んでいる半田市最大のホテルとして2002年に建てられた10階建て126室の「センターワンホテル半田」が、姉歯建築士の偽装設計による耐震強度不足により2006年に取り壊される等、日本では建築基準法によって耐震設計が厳格に守られているのと対照的です。

ニュージーランドは、地震が殆ど無い英国の文化を引き継いでかつ建国後170年という歴史の浅さもあって、地震国でありながら地震に対する配慮は日本ほど大きいとは思われません。現に、今回の地震で崩れ落ちたクライストチャーチ大聖堂の尖塔は建築中にも3回も大きな地震に遭って落下する経験をしながら然るべき耐震対策がなされていなかったこととを物語っているように思えてなありません。

崩落したCTVビルは、2010年9月の地震の後でクライストチャーチ市によって実施された建物の外観調査で、安全を意味する「緑」が市の職員によって判定されておりました。国の指針では判定は建築技師が行うとされており、ここにも地震に対する配慮の欠如が垣間見られるように思えてなりません。クライストチャーチ市長のボブ・パーカー氏が、CTVビル側の責任に言及しながらも、崩落原因を大きな縦揺れを含んだこの地震の特異性にあるように受け取れる発言をされているのも気になります。

日本のある専門家は、CTVビル崩壊の原因として、エレベーターホール側の壁面が反対側の壁面より強度が強いため、強度が大きい一部分を中心に建物が回転しようとする「ねじれ振動」の可能性を指摘されておりました。エレベーターホールが残存していることから、エレベーターホール側の壁面が強かったことは想像できます。同時に、崩落前のCTVビルの画像からも、柱が細い上間隔も開いている上窓のスペースが大きく強度保持に必要な壁の面積が少ないためにエレベーターホール側に較べ強度が低くなりそうなことは素人目にも判るような気がします。

クライストチャーチ大聖堂やCTVビル等、多くの人たちが出入りする建物が耐震構造でなかったことを、過去の地震から積極的に予知する努力を怠ったとしか思えないニュージーランドの公的機関の責任は免れないと思うのは、私の思い過ぎでしょうか。ニュージーランドは実際に旅行し今でも素晴らしい国と思っております。自販機、交通信号を極力少なくし、待機電力カットなどを官民一体となって行い原発に頼らずに水力主体の電源確保し自然環境を守っている姿勢にも敬意を表しております。

しかし、二度とこのような悲劇を繰り返さないように、今回の建造物崩壊の原因を徹底的に解明し、その結果によっては責任も追及する姿勢をニュージーランド政府が示すことは地震国としての国際的義務と考えます。もし、この義務を怠るようであれば今後安心してニュージーランドに旅行したり、留学したり、駐在したりすることが出来なくなり、ニュージーランドの国際的地位低下は免れません。

鯨の生命を守るために反捕鯨団体の横暴ぶりを敢えて静観するのも一つの環境保全の考え方かもしれませんが、自国民そしてこの国を訪れる外国人の生命を守るために地震に強い環境を作り上げることの方がもっと大切な環境保全と考えます。現在、行方不明になっている方々の家族の方々もいずれ、そのことを強く訴えることになると思います。被害に遭われて亡くなられた方々のご冥福と、行方不明になっている方々の一刻も早い生還をこころからお祈りします。

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